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1面に「空席の椅子」=中国紙掲載、ネットで話題に
時事通信 12月14日(火)0時40分配信 【北京時事】12日付の中国・広東省の有力紙・南方都市報が記事の内容とは関係ない「空席の椅子」の写真を1面に掲載したことがインターネット上で13日、話題になった。空席の椅子は、ノーベル平和賞授賞式に出席できなかった民主活動家、劉暁波氏を象徴しているためだ。 まさになるほどです。 何を表してるかといえば、もちろんこれは12月10日にノルウェー・オスロで行われたノーベル平和賞授賞式の話です。。 2010年ノーベル平和賞を中国の人権活動家で作家・詩人の劉暁波さんが受賞した件。
2・3年ほど前になるがNHKで中国のメディアについて密着取材をしていたのを思い出しました。
メインは社会の問題などを扱った民衆向けの週刊誌(月刊誌だったかも)。 中国では改革解放政策と市場経済への以降により、その手の雑誌がどんどん出来ているらしいです。 そして各誌競い合っていろんな問題を取り上げ報道をしています。 しかしそこは中国。なんでも自由に報道できるわけではなく、政府当局の問題についてはなかなか扱えません。 ジャーナリストの反骨精神としてはそういう問題を取り上げたいが、やりすぎると当局に潰されてしまいます。実際にその雑誌の編集長(社長)は一度当局の批判のような記事を書き、雑誌が発売禁止になって潰された人でした。 そうやっていくつもの雑誌が生まれては潰れていくというのを繰り返しています なので編集長は今回の雑誌では非常に気を使って編集をしています。ところがその下にいる記者はそれが気に入らないようで、編集長が当局に弱腰になっていると感じているようで、編集会議などでぶつかるわけです。 しかし潰されては元も子もない、やれる範囲の中で少しずつ社会に訴えていこうと言う風に編集長は考えているようです。 そしてある問題について、記者がかなり突っ込んだ記事を書き、編集長はそれに反対するのですが、結局その記者は反発をして出て行ってしまい、自分の雑誌を起こします。 かなりきわどい内容の雑誌を創刊し、販売が出来るのか?と言う心配をしながら、取材のカメラは街中の露店の店頭の板の台の上に平積みに置かれた雑誌に寄ります。 残された編集長は「あいつはまだ若い、急いではいけないんだ」と言うような話をして、これからもあくまで自分のやり方で続けていく事を語ります。 さあこの先どうなるのか・・・と言うような番組でした。 この中国でのノーベル賞の記事を見て、この裏にもいろいろな葛藤や議論があったんだろうなと、その番組の事を思い出しました。 この新聞だけじゃなく、他の中国政府よりの記事を出している新聞でも、きっと同じような議論が日々行われてるんでしょう。 中国と言うのは市場経済に移行しながらも、まだまだ主張や表現の自由のない国だということを考えさせられました。 これから民主的な国になっていくのにはまだ時間がかかるでしょう。 とりあえず経済の調子のいい間はむずかしい。しかしひとたび経済がはじけた時に不満が政府に向かうようになるでしょう。それはそれほど遠い先ではないように思います。 PR この記事にコメントする
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